今朝は、秋田魁新聞誌面のTV番組欄に「観トレ!」。
この誌面の文字のレイアウト(配置)に、何か気にならないだろうか?
んむ、もう気づいた方もいるかもしれませんが、
TV番組欄の文字は「横組み」で、横に文字列がキレイに流しこまれているのに対して、
その右側に配置された、某タイヤ・ホイール・自転車の専門店『ダイ◯ン』さんの広告は
TV番組欄に反して、「横組み」のまま時計回りに90度回転させて
強引に掲載されているではありませんか・・・。
普通の感覚(あくまで僕の感覚ですが・・・)であれば、
この広告枠のように、縦長の広告スペースの場合、文字を「縦組み」に組んであげた方が、
見た目も整っていて美しいし、読者の視線の流れに対しては親切であるし、
読者もわざわざ新聞を反時計回りに90度回転させて読んだりしなくて済むハズ・・・。
しかし、この某『ダイ◯ン』さんの広告は、
不自然にも「横組み」のまま時計回りに90度回転させて掲載されているのである。
ここに、僕は某『ダイ◯ン』さんの “意図的に読者を裏切るデザイン” を感じた。
この広告が不自然に「横組み」のまま時計回りに90度回転させていることが
気になってしまった時点で、僕は某『ダイ◯ン』さんの企みに
まんまと引っかかってしまっていたのだろうと思う・・・、あー悔しい・・・。
このように、レイアウト(配置)するというデザインテクニックの話では、
「縦」と「横」の関係性の間に、ほんの少し違和感を加えるだけで、
人の無意識の領域を自由に操作し、人の意識を引き込むことができるのかもしれないのだ。
ということで、詰まるところ、今日の僕が言いたいことは、
上だから上、下だから下、右だから右、左だから左、横だから横、縦だから縦・・・と
素直に、正しいと思われる方向にレイアウト(配置)するということが、
本当にそれを目にする人の意識に届くと言えるのか!?
そこに表現(伝達)の強度はしっかりあるのか!? ということを疑ってほしいということです。
さあ、世の中を、首を90度傾けて、疑ってご覧くださいな。
さあ、足の股の下から、首を180回転させて世界を覗き込んでみてくださいな。
きっと、そこには、何か自分の意識に引っ掛かる日常が見え隠れしているハズだから。
ではでは、国語・算数・理科・デザイン! (投稿:澁谷和之|澁谷デザイン事務所)