収穫の秋。金色の田んぼをコンバインが走る。
朝晩の柔らかい日差しとひんやりした風が、
秋の終わりが近いことを教えてくれる。
いつも仕事で会っている人が、この時期だけ農家になる。
天気がいいと打ち合わせができなかったり、
電話をしても連絡が取れなくなる。
収穫は一刻を争い、自然は待ってくれない。
たまたま用事があって会いにいくと、
「手ぶらでは返せない」と言って新米をくださる。
収穫の喜びにあふれる一方で、お財布事情は異なる。
お米の価格は毎年変動する。昨年、秋田は豊作でかつ価格もよかった。
太平洋側が長雨で不作だったこともあり、米の価格が上がったからだ。
今年はコロナ禍で飲食店への売上が立たず、米の消費量が少ない。
天気もよく豊作ではあるけど、米の価格は下がっている。
「お米だけじゃ、まま食えねえ」
農家の一言にお互い笑ってしまった。
お米は作れているのに、お米では食べていけない。
今年もたっくさんおいしいお米がとれたこと、
農家さんも健康で一年過ごして元気なこと感謝しつつ、
彼のことを思いながら口いっぱいにご飯を頬張る。
ではでは、国語・算数・理科・デザイン! (投稿:柳澤龍|一般社団法人ドチャベンジャーズ)