もうすっかり7月もおしまい目前となって、
辺り一面の田んぼの稲も、1日1日とその「緑」を深めていく毎日。
そんな田んぼの「緑」が日々変化していくグラデーションの風景を
1日、1日と目の前にして暮らしていると、いつも僕は事務所で愛用している「色鉛筆」のことを思い出す。
一言で「緑」と言っても、「緑」という領域には何千、何億、何兆もの種類の緑が存在している。
きっと、僕らの中にある「色に対するメモリ・物差し」という意識は
何気ない暮らしの近くに潜んでいた「風景」という名の「自然のパレット」に育てられ、
無意識のうちに自分の中にセットアップ(教育)されていたのだと、
こんな田んぼの緑を前にして、改めて41歳のデザイナーは「ありがとう」と感謝したりする。
豊かな色の教育環境としての、秋田の田んぼ。
僕にとっての「緑という色の教育」は、確実にこの「秋田の田んぼ」にあるに間違いない。
この季節、ほんのり夕方の夕日(オレンジ)を纏った「緑」が、僕の大好物。
この夕日を纏った田んぼの緑の色は、いったいなんて名前の色なんだろう?
「西日緑?」「サンセットグリーン?」「日暮し緑?」とか、とか、
そんなことを考えたりしているうちに、今日も夕日は遠く西の彼方にあっさり落ちてゆく。
2021年度「国語・算数・理科・デザイン!」への沢山のご応募、本当にありがとうございました。
こんな田んぼの緑に囲まれて、
今年も「国語・算数・理科・デザイン!」、いよいよ秋田の夏に、はじまり、はじまり。
ではでは、国語・算数・理科・デザイン! (投稿:澁谷和之|澁谷デザイン事務所)