日々、観察しようと取り組む中で、難しいのが感情に気づくということ。笑っているときに、「私、今笑ってる!」と気づくこともなく、笑い終わると笑っていたことさえ忘れているような気がする。感情は波のように来ては去っていくもののよう。
とある勉強会で先生がユニークな学校にいったときの話を教えてくれた。その学校では教師からやることは与えられず、やりたいことを自由に取り組む安全な場が守られている。さぞかし毎日好きなことをしてワクワクしているのだろうと女子中学生に声をかけたら、
「毎日、ワクワクしてたら疲れるわ!そんな幻想を抱かないで!」
と大人の偏見を一蹴されたとのこと。確かに、毎日ワクワクしていたら感情の波が激しすぎて疲れてしまいそうだ。この言葉から学生は感情をしっかり観察して、体や心にどんな影響をもたらすかまでしっかり把握している。
もう1つ学生に聞いてみたという。毎日、好きなことをして過ごすとき、どうやって好きなことを見つけるのか。ここにくる学生は、最初の1,2週間は泣いて過ごすという。というのも、好きなこと、やってみたいと思うことがわからないからだ。誰も答えを与えてくれず、なにをしたらいいかわからない不安に押しつぶされて、泣き出してしまうそう。そして、学生は言う。
「大好きなことなんて簡単に見つからない。たくさんの好きなことをやってみないとわからないよ!」
もっともすぎる真理に、シンプルながら圧倒される。好きだと気づくまでに、どれだけ関心がないとか面白くないことを積み上げられるか。その経験、感情の中に少しずつ好きなことがわかってくる。
感情に気づいて観察できるようになると、次はその感情との付き合い方ができるようになるらしい。人生の先輩は必ずしも年上とは限らない。
ではでは、国語・算数・理科・デザイン! (投稿:柳澤龍|一般社団法人ドチャベンジャーズ)